福山甚之助と新聞「家庭」

福山甚之助と新聞「家庭」

サンガー夫人の来日(2)

産児制限について日本で講演しようとするサンガーに対し日本政府(の一部)は警戒心を抱いた。しかしサンガーの著作物(図書や論文)はすでに、来日の少し前から次々と翻訳され、国内に出回るようになっていた。そしてサンガーが日本に上陸した後の3月14日からは読売新聞が、彼女が途中ハワイに立ち寄ったときに行なった産児制限の講演を、「内務省当局の理解ある検閲を経」て4日間にわたり文芸欄に連載した。 日本に滞在中の...
福山甚之助と新聞「家庭」

サンガー夫人の来日(1)

国会図書館のデジタルコレクションで『山峨サンガー女史産児制限法批判』を読むに先立ち、サンガー夫人の来日の経緯についてざっと調べてみた。同書は、彼女の来日を機に出版されたものだからである。 アメリカの産児制限運動指導者であるサンガー夫人(Margaret H. Sanger; 1879-1966)については、伝記などがあるものの、1922年に日本を初めて訪れたときの様子については詳しく述べられていな...
福山甚之助と新聞「家庭」

江別饅頭,煉化餅

ミニコミ紙「家庭」に,江別饅頭や煉化餅 がしばしば登場する.たとえばこんな具合である. …内地へ行って帰ることになると,せめて三越あたりで子供に何か珍しいものと云うことになり,それが自分の子供だけで済まなくなるからますます事が面倒になる. ところが道内の旅行となると,根室や,樺太くんだりまで行ってきたのでも,行く者も,残っている者も,そんな点は一行平気で,せいぜいで江別饅頭か煉化餅くらいで済むから...