「軍事研究」の戦後史「敗戦後はじめての教授会」への補足 以前このブログに、「敗戦後はじめての教授会」という一文を書いた。その中で、敗戦から2日後の1945年8月17日に開催された北海道帝国大学の部科長会議において、「軍事研究に関連する書類などは処分せよ」との指示が各学部に対してなされたことを紹介し、以下の一文を理学部教授会議録から引用した。 但し研究は軍関係のもの、戦力に直接関係するものに在りては純学術的なものに或は平和産業方面のものに切替へ実施の事。... 2016.11.22「軍事研究」の戦後史
中谷宇吉郎敗戦後はじめての教授会 北海道帝国大学理学部では、1945(昭和20)年になり敗色の色がますます濃くなっても、月に1回(7月のみ2回)のペースで教授会を開催していた。8月は、10日金曜日に開催し、触媒研究所の教官人事などを審議するほか、疎開についても相談している。 疎開の経費を文部省に要請したが、支払ってもらえないだろう。そこで大学本部に、講座あたり1万円ずつ手当てしてくれるよう交渉する、ついては疎開させる物品のリストを... 2016.01.14中谷宇吉郎「軍事研究」の戦後史